市役所による「ナラ枯れ」伐採 ー プロの技

昨日3月14日(水)、市役所指定の業者によりナラ枯れのコナラとアベマキ1本ずつが伐採されました。プロの技を見るため現地で立ち合い見学しましたので、その様子、感想をお伝えします。

 

1.伐採の場所は17区(堂原通り下の松林の中)の太さ約20cm 程のコナラ、および展望通り北側の

  直径約45cm 程のアベマキです。

 

2.20cm のコナラはあっと言う間にチェーンソーで切断してあとは枝葉の整理だけで、簡単なものでした。

 

3.しかし展望通りのアベマキは、樹高があり、枝が張っているため、まず8m程の梯子をかけて

  上の太い枝から伐り落とす作業でしたが、梯子が短く(樹高があるため)安全帯を付けて樹によじ登り

  ます。そこまでするのに70~80分かかったでしょうか?

  そのあとチェーンソーをロープで引き揚げ、伐りました。

  プロでも適切な道具がないとあとは人手だよりにならざるを得ず、苦労したようでした。

  下から見ていても私などは、足元が震えてくる程です。


4.さすがにプロだな~と思ったのは、樹の太さに合わせて長いチェーンソー、短いチェーンソーと使い分

  けながら、的確に狙った方向に樹を倒す技で、効率的に作業を進める姿でした。

  そのコツは「先に上の枝を払い、重心の位置を見定め、倒す方向を確実にしてからチェーンソーで伐る」

  ことではないかと思いました。伐倒前の下準備が肝心だな~と改めて思いまし。


堅苦しい話になってしましましたが、森林整備をしている者にとってはためになる半日でした。

2 コメント

「最後は女性の出番?」チェーンソーで杉の間伐(第2弾)2/24

 

 今日(2月24日)は気温も上昇して作業をしていると暑いくらいでした。 

そこで杉林の間伐(間引き伐採)をチェーンソーでしましたが、やはり効率的で一本の杉も「アッ」と言う間に伐倒できますし、「輪切り」(伐倒した樹を一定の長さに切ること)も早い。早い。

 手間取ったのは枝の多いスギ約5mぐらいの高さにロープを掛ける作業と、「かかり木」(倒した時、他の樹の枝などに引っかかり、途中で止まってしまうこと)にならないよう慎重に伐倒方向を決めること、つまり伐る前の準備でした。後は基本通り受け口、追い口を伐倒方向に直角にして伐るだけです。

 

 でも、でも口で言うのとやってみることとは大違いで、「チェーンソー」を手にすると緊張するのか誰しも基本通りには行きません。(教習所で習った筈なのにな~とつぶやきも漏れてきそうです)

そんな、こんなで合計4本もの杉を間引きしました。(いつもの手鋸ではせいぜい2本が限度でしょう)

 そうそうもう一つ忘れていました。切ったあとの枝葉の整理も大切な作業です。ここでは女性陣の出番です(と言うより一番好きな作業かもしれません。さ~どうしてでしょう?)

仕事は大変でしたが、みんなすがすがしい顔で終わった半日でした。

0 コメント

生物多様性シンポジウム 2/3(土)

西宮市には、環境省が選定した「生物多様性保全上重要な里地里山」が3か所あります。そこで保全活動を行っている3団体と

兵庫県立大学名誉教授服部保先生による「生物多様性シンポジウム」が西宮市役所で開かれました。

定員を超える参加者で会場は熱気に包まれ、関心の大きさが感じられました。

 

服部保先生による基調講演では、里山放置林の現状とその再生にどのような方法が考えられるかという提言に続き、西宮市の3か所の里地里山の特色を話されました。

ナシオン創造の森は市街地に囲まれた「まち山」として住民参画で管理されており、ガンピ栽培という生産機能持たせる試みをしていると説明いただきました。

 

 

第2部の活動発表では、コープこうべさんが「企業の森づくり制度」第1号として社家郷山での10年間の活動についてお話をされ、NPO法人こども環境活動支援協会さんは甲山グリーンエリアでの都市型里山としての里山利用について発表されました。

育成会の中尾理事長は、木を伐って山の整備を行うことで、生物多様性が増えていることを実証するための植生調査を実施している事、活動の4つの柱(森を育てる、学ぶ、楽しむ、参画協同)そしてガンピ栽培の取り組みについて、紹介しました。

 

それぞれ特色が異なりますが、西宮市という都市の中ではやはり住民や子どもたちをターゲットとした体験学習や環境学習に重点が置かれているようです。  

 

第3部のパネルディスカッションでは、各団体に加えて、兵庫県、西宮市の各部署の方々も交えて今後の課題について意見交換が行われました。

高齢化、人手不足、ナラ枯れ台風などの災害による計画変更、資金不足、職員と地域との交流など課題も多種多様のようです。ただ共通しているのは未来の担い手作りのために、幼児期からの積み上げが重要であり、そのためには体験学習のさらなる体系化が必要だということでした。

 

このような貴重な機会を作っていただきました西宮市に感謝いたします。

0 コメント

東山台小3年「創造の森探検・冬」

 2~3日前から雪のちらつく日が続く2月2日、身を切るような寒さの朝、今年度最後の創造の森での学習が実施されました。今回のテーマは「生き物の冬の過ごし方」です。

 

 今回も保護者の方に参加を呼びかけたところ、お父さんを含む28名の申し込みがあり教頭先生も参加されて、さあ出発です。

 創造の森の入口を入ると、二三日前に積もった雪が所々に残り、そこにはっきりと動物の足跡が残っていたので、ひっそりと静かな森に子ども達の歓声が響き渡りました。

子ども達の第一声が、「わー!前と景色が全然ちがう!」。でした。秋には色とりどり葉をつけた木々で豊かだった森も、木々は葉を落し今はひっそりとしています。

 

 冬の虫探しの注意点を聞いたあと、いよいよヒノキ林での虫探しスタートです。

各クラスでシートを広げてその上で土や腐葉土をふるいにかけて、卵や幼虫を探します。私達の心配などよそに、朽木の中でじっと冬眠している虫たちを次々と見つけてきます。オオゴキブリ、ヤスデ、ハチの幼虫、アリの巣・・・等、シャーレの中は見つけた虫でいっぱいになりました。

アッという間に時間は過ぎて、動かした石や土を元に戻して、いよいよお楽しみのおにぎりタイムです。小鳥のさえずりを聞きながら、寒さも和らいだ自然の中でおいしそうにおにぎりをほおばっていました。


 その後、おまつり広場に戻って、今度はクラスごとに顕微鏡で捕まえた虫や卵を観察しました。

育成会が用意したイヌツゲの虫こぶをカッターで切ってみると、イヌツゲタマバエの黄色い幼虫が見つかったり、ヤブツバキのつぼみをカッターで切ると、ピンクの花びらや黄色いおしべがじっと春を待っているのが分かりました。

 

総評を聞いたあと、今回も質問タイムを取りました。

・  冬眠から目覚めるのはいつですか?

・  体温を保てる動物でも冬眠はするのですか?

子ども達の疑問は次から次へと出てきます。


 春5月に始まったこの自然学習では、それぞれの季節を肌と足でしっかり感じ取ってくれたのではないでしょうか。

3年生での自然学習は今回が最後なので、今回見つけた卵や幼虫が成虫となって創造の森で飛び回るのを見せてあげられないのがとても残念ですが、創造の森はみなさんのすぐ近くにあります。イベント等の機会があれば、是非森の虫達や木々に会いに来てほしいと思います。

0 コメント

定例活動 1/13(土)

 

新年、最初の定例活動を実施しました。

山の作業に入る前に、

創造の森のご神木であるアベマキに山の恵みに感謝し、今年も安全に活動できるようにお神酒を添えて祈願しました。

きょうは、杉林の間伐作業です。

伐採した後、幹の太い部分は3mの長さに伐り、橋の補修や土留めに使います。

 

残りの幹は約1m20㎝に伐り、後の枝葉は整理しやすい長さに切り揃え、片づけました。

 

3本伐倒し、そのうちの一本の年輪は約47年、幹の直径約27㎝でした。

切り株の年輪幅はほぼ一定で、芯部分は濃い茶色その周りはほんのり赤みのある肌色でとても綺麗でした。

枝葉を選定バサミで伐っているとスギの良い香りがし、長い年月育ってきた木を無駄なく使いきればいいのですが、育った所に丁寧に置いておくしか手だてがないです。


今年も森の整備作業を基本に環境学習、地域との交流に関わりながら、森の保全を持続できるよう努めて参ります。

昨年に引き続き、よろしくお願いいたします。

0 コメント