「ナシオン創造の森」は、古くより西宮市北部地区の里山として利用されていた山林ですが、ニュータウン建設と共に放置林となっていました。住宅地に隣接する森を住民自身の手でお世話しようと2007年に当会が設立され18年が経過しました。
林内にはスギ、ヒノキの人工林、広葉樹林、草地、沢などの水場があり、それぞれの林分の植生に配慮しながら、「みどり豊かな森づくり」を目標に木を伐り、草を刈る活動を続けて参りました。
また地元の伝統産業の名塩和紙の原料であるガンピの育成のほか、森に学び、森を楽しむ様々な活動を行っており、最近では遠方から活動に参加する会員も増えています。
多くの方々が「ナシオン創造の森」に関心を持っていただき、一緒に森づくりを楽しめることを願っております。
2025年5月 新代表理事 濵ノ上史子
▶ 4月11日(土)9:00~12:00 安全講習会(会員限定)(雨天時は4月13日 5区のシダ刈り、常緑樹除伐)
▶ 4月25日(土)9:00~12:00(定例活動) 5区のシダ刈り、常緑樹除伐(雨天時は4月27日)
▶ 5月16日(土)9:00~15:00 春のイベント「ガンピの花咲く創造の森で森歩き&紙すき体験」(雨天決行)
▶ 6月13日(土)8:30~11:30(定例活動) 草刈り(雨天時は6月15日)
▶ 6月27日(土)8:30~11:30(定例活動) 草刈り(雨天時は6月29日)
・活動に興味のある方は、ぜひ体験参加してみてください。
・予定は急に変更する事がありますので、参加(見学)ご希望の方は必ず「お問い合わせフォーム」より連絡をしてからお越しください。
・道具類はお貸しできます。長そで長ズボン着用の上、軍手、飲物、タオルをお持ちください。
盛会のうちに終了しました。たくさんのご参加、ありがとうございました。開催のようすについては、ブログをぜひご覧下さい。
5月16⽇(⼟) 雨天決⾏。ご参加をお待ちしております。
名塩と和紙について名塩紙技術保存会理事 八木米太朗氏のお話をお聞きし、森の保全活動により和紙の原料であるガンピが回復しつつある創造の森を散策。午後は紙すきを体験します。
場 所:ナシオン創造の森および名塩和紙学習館
集 合:午前9時 ナシオン創造の森入口(雨天時は塩瀬公民館)
募集人員:30名(年齢5歳以上、小学生以下は保護者同伴のこと)
参 加 費:一人500円(保険料込み)
持ちもの:弁当、水筒・飲み物、タオル、敷物、筆記具
服 装:長袖・長ズボン、帽子、歩きやすい靴
<プログラム>
9:00 集合
9:05 あいさつ
9:10 名塩と和紙についてのお話
10:10 森歩き
11:30 昼食(名塩和紙学習館へ移動)
13:00 紙すき体験
15:00 解散森歩きでは、往復約60分、高低差のある山道を歩きます
雨天時は野外のプログラムを室内行事に変更します
<お申込方法>
ナシオン創造の森育成会ホームページ「春のイベント申し込みフォーム」からお申し込み下さい。
申込期限:令和8年5月4日(月) 午後10時
ご家族単位 または 4名までのグループ でお願いします。
当選者には5月9日(土)までに詳細をメールでお知らせします。
お問い合わせ先:n a c i o n . s o u z o u n o m o r i . e v e n t s @ g m a i l . c o m
この催しは(公財)ひょうご環境創造協会 生物多様性ひょうご基金(兵庫県友会 阪神支部・パシフィコ・エナジー播州メガソーラー合同会社)助成事業です。
紙すき体験は紙すき推進委員会事業です
明治学院大学 教養教育センター 猪瀬浩平教授の連載「雁皮をたどる」第5回に、当会のこれまでの取り組みを採り上げていただきました(2026年3月1日公開)。
猪瀬先生は日本各地のガンピの植生地を訪ねて旅をされています。2023年と2025年にナシオン創造の森を当会の会員らとともに歩かれ、文化人類学者として取材をされました。
”ガンピを、森の他の植物とともに、育てる”という当会の森づくりの特徴と歩みを、見事な読みものにして下さいました。ぜひ、お読み下さい。
連載第5回「森を引き継ぐ」:
連載目次および著者紹介:
緑豊かな共生の森【ナシオン創造の森】を人と馬の力で生き物の賑わい広場に!
プログラム
9:30~ 受付開始
10:00~ オリエンテーション&手のこ伐採体験
11:30~ 馬搬実演
12:15~ 昼休憩
13:00~ ヒノキのベンチ作り
14:00~ ねぎらいタイム
15:00~ 解散
住宅地に隣接するかつての里山で、森林の保全と利活用をうまく循環させていきたいとの願いから、新たな試みとして開催にチャレンジ。森が大好きな人と馬が一緒になって、休眠中の棚田にヒノキのベンチを設置。新たな集いのひろばにしました。
そのハイライトをご覧ください。
イベント開催は多くの関係者の多大な尽力とクラウドファンディングの支援金によって実現しました。
雨上がりの午前中、森には爽やかな空気が広がり、エゴノキやウツギ、ドクダミなど5月の白い花々が咲いていました。
ロープワークを学びました。新聞紙を束ねる時に便利な結び方や、水難時に身体へロープを固定する方法、すぐにほどける結び方など、用途によってさまざまな結び方があります。会員も中学生たちも訳がわからなくなり、ロープも手も絡まりながら悪戦苦闘でした。
その後、中学生たちは一昨日伐った30cmほどの木を7〜8本使い、縄梯子作りに挑戦しました。ロープを木に結びつけていく作業は思った以上に難しく、間隔を揃えるのにも苦労していました。完成した縄梯子に実際に登ってみると、これまた大変。梯子が揺れるたびにバランスを取りながら慎重に登りました。森の中には笑い声が響き、自然の中での楽しい学びの時間となりました。
昼ご飯の後は、薪割り体験から。当会は本格的な大きな斧も持っていますが、今回は安全な薪割り器を使いました。ヒノキの丸太を挟んで、小槌で叩くとスコーンと割れるという優れもので、みんな初めての経験とのことでした。気持ちよく次々割っていきました。薪を保管する乾燥小屋の横で、朽ち木の中からイシノミやコメツキムシ幼虫、ゴミムシの仲間、オオゴキブリ、ムカデの幼虫など見つかり、水曜に習ったばかりの土壌生物の観察もできました。
最後は、まだ行ったことのない草地に行ってみることにしました。虫捕り網を抱えて、足取り軽く階段を駆け上がります。雲が晴れて青空が顔を出したかと思うと、水場の上にはたくさんのハラビロトンボが飛び交っていました。虫捕りなんか初めてだと言いながらも、上手に次々捕まえてみせてくれました。ツチイナゴ、小さなカマキリ、フキバッタの幼虫もいました。
楽しい時間もついにお終いです。「思ったより木を切るのはしんどかった」「ガンピの皮むき楽しかった」「モルックめっちゃ面白かった」等々、生徒たちは色んな感想を聞かせてくれて、最後は声を合わせて「ありがとうございました!」とお礼を言って帰っていきました。私たちにとっても充実した5日間でした。
本日のプログラムは、ガンピ(名塩和紙の原料)の皮剥ぎから。
当会ではガンピの栽培をしています。親指くらいの太さが収穫適期と言われています。会員が切り取ったガンピの切り口に少し切れ目を入れ、そこから剥がしていくのですが、皮が細かく裂けずに1枚ものになればベストです。
今の時期、水分が多いので剥き易いと言われていたのですが、やってみるとツルツル滑って力がうまく入りません。中学生たちも悪戦苦闘。でも次第に慣れてきて、午前中かけて38本のガンピの処理をして、土嚢袋8分目くらいの皮を集めることができました。これは名塩和紙学習館で使っていただけることになっています。私たちが育てたガンピ入りの名塩和紙はどなたのところに届くのでしょう。
午後は雨の予報だったので、室内に移動して飾り結びにチャレンジです。会員のYSさんから「あげまき結び入型」と「菊結び」を習いました。毎年ですが、意外と中学生たちが大人より上手なのです。頭が柔らかいのでしょうか? この腕前だと最終日の縄ばしご作りも楽勝でしょう。
そのあと、会員のYKさんから「足元の世界へようこそ」というタイトルで、土壌生物が土を作っていること、土を守ることは地球を守ることだという話を聞きました。今までは気持ち悪いと思っていたオオゴキブリやゲジゲジが大切な役割を持っていることや、命のリサイクルが土の中で行われていることを理解してくれたようでした。
今日は、いよいよ木の伐採実習です。昨日は道具の使い方を習い、各自が伐る木に目印を付けるところまで準備してあります。安全に関する諸注意を聞いた後で2つのチームに分かれ、実習をスタート。
「今伐ろうとしている木の名前は何かな?」と尋ねると、葉を見つめながら「火を近づけたらパチパチ弾けるソヨゴだ!」昨日習ったこともしっかり覚えています。
周囲の確認をしながら受け口を作って追い口を切る、という一連の動きも、慣れるまでは大変で、1本倒すだけでもハァハァ息が上がります。ようやく倒した木は、最終日に作る縄ばしごに使うため、枝葉の処理をし、幹は40cmの長さで刻んでいきました。さすが中学生です。ノコギリを扱う手つきもすぐに上達し、やる気も全開。4人で6本の樹を倒した後、全員で協力して直径約10cmの樹を伐ると、あたりがパッと明るくなりました。
午後は、土に埋もれた古い炭焼き窯周辺を整備。奥に隠れて見えなくなっていた状態から、道を作り、窯の跡まで行けるように、草を刈ったり細い木を切ったりしました。土を掘り起こそうとしたものの、年月の経過でぎっしり張った木の根のために、とてもじゃないけれど土出しまではできませんでした。でも、石積みが露わになり、そこに昔あった窯が姿を現し、里山の歴史的スポットが発掘されました。
塩瀬中学校の担当の先生も様子を見に来られました。午前の活動の場所と内容をご覧になり、生徒たちに混じって丸太切り体験もされました。「こんな体験はここでのトライやるでこそできる体験」と、里山保全の仕事に興味を持たれた様子で生徒たちに話されていました。
4人の中学生たちのエネルギーは衰え知らずでした。解散後、元気いっぱいの足取りで棚田の階段を下りていき、森沿いの道を口笛を吹きつつ、歩いて帰っていきました。今日は、創造の森に陽が降り注ぎ、頼もしくて愉快な明るい声がいっぱい響きました。
とても5月とは思えない暑さの中、本年度の塩瀬中学校トライやる・ウィークが始まりました。
創造の森へ、元気な中学2年生が4名来てくれました。4名とも創造の森に入るのは初めてで5日間の作業を大変楽しみにしてくれています。
創造の森での最初の作業、それはトイレ設置でした。まずは生活面を確保していよいよ本番です。
最初のお話でナシオン創造の森のおいたち、森の役割、そしてその森の保全活動が人間を含めた多くの動植物を守ってゆくことを学んでくれました。その後、森の中を散策し、放置されていた後に再び整備されたスギやヒノキの人工林、この森を象徴するガンピ(雁皮)などについて解説を聞きながら見て回りました。タラヨウの葉っぱに文字を書く体験やソヨゴの葉っぱが熱せられるとパチンと音がすることも体験しました。専門的な植生調査で樹木の高さ、太さ、地面を覆っている面積の調べ方を教わり、ちょっぴり専門家気分も味わいました。
昼食後は、森の中で身を守るのに必要な植物や害虫について教えてもらい、三角巾の使い方も学びました。
最後の講義で、明日から始まる樹木の伐採方法を学び、切り倒されたソヨゴを約120センチメートルごとに切りました。
授業で製材された角材や板を切ったことはあったが生木を切るのは初めての体験だったそうです。切り終えて、「スパッと切れると思ったが難しかった」、「切った木は思ったよりもずっしりして重かった」などの感想がありました。受け口・追い口・かかり木・玉切りなど初めての言葉もいっぱい聞きました。明日からの伐倒作業が楽しみですね。
当会は、設立当初からの大きな活動の一つとして、トライやる・ウィークの中学生の受け入れに協力しています。環境教育の面からも、参加できる会員が総出で力を入れています。
名塩地区の伝統文化「名塩和紙」の魅力を五感で味わうイベントを開催しました!
例年の植物観察に加え、今年は「花の咲く時期を迎えたガンピ」にスポットを当てた特別なプログラム構成でした。
【午前:創造の森でガンピを学ぶ】
まず、名塩紙技術保存会理事の八木米太朗氏より、名塩和紙の歴史や特徴についてお話を伺いました。その後、栽培が非常に難しいとされるガンピを育成会がおよそ12年かけて育ててきた植栽地「ガンピの林」へ移動。スタッフの説明にも自然と熱が入りました。数百本あるガンピ。ここ数日の暖かさで花が一気に開き、あちこちで小さな淡い黄色の花が揺れていました。花の小ささや地味さに少し驚かれた方、幹のツヤに興味を持たれた方もいらっしゃいました。
八木氏が目の前でガンピの皮を剥いて見せると、枝の先まで一気に剥ける長い繊維に、参加者の方々から驚きの声が上がりました。外皮と緑の皮の間のたったこれだけを紙すきに使うのか、とびっくりされたり、紙すきの際にゴミを丁寧に取る地道な作業の話を聞き、ガンピ紙が高価なのも頷ける、というつぶやきも聞かれました。
【午後:名塩和紙学習館で紙すき体験】
午後は場所を西宮市立名塩和紙学習館に移し、紙すきに挑戦!
貴重なガンピを使った和紙(一人につき1枚)と、パルプなどを混ぜた和紙、合わせて5枚を漉きました。名塩和紙学習館の実習指導員 瀬口久美子さんのレクチャーのもと、子どもから大人まで、真剣な表情で取り組まれていました。作品は乾燥後、後日郵送されます。
汗ばむほどの五月晴れの中、森の中、そして森から名塩和紙学習館へと、たくさん歩いた一日でした。
名塩和紙の伝統を未来へ繋いでいく一助になるよう、育成会一同、これからも森の園路の整備やガンピの林の手入れといった活動を頑張っていきます。ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!
なお、この催しは(公財)ひょうご環境創造協会 生物多様性ひょうご基金(兵庫県友会 阪神支部・パシフィコ・エナジー播州メガソーラー合同会社)助成事業として、紙すき体験は紙すき推進委員会事業として実施しました。
植物の組織の研究をされている京都大学の先生が、ガンピの組織の分析をされるという事で、創造の森のガンピを数本使われることになりました。
お約束の時間には、優しそうな先生と研究室の3人の学生さん、そして和紙原料の研究もされている東京文化財研究所の方が来られました。育成会も研究者の話に興味津々の者が集まりました。
「実は山に生えているガンピの姿を見たことがないんですよ」と言われる先生に、園路沿いに生えている自生のものや、森の中で一番太い木を紹介しながらガンピの林に向かいました。名塩のガンピはとても樹皮に艶があって綺麗だと評価していただき、嬉しかったです。
私たちが栽培しているガンピの林には500本近いガンピの木がありますが、どういう木を選ばれるのか見ていると、なるべくよく似た環境で育った個体、そしてできるだけ真っすぐに伸びているものが良いとのこと。なぜなら斜面で育った木には「アテ」(真っ直ぐに立とうと自らを支える過程で生じる、繊維が異常に発達した箇所のこと)ができてしまい、樹皮が均一ではなくなるそうです。試しに曲がった幹を切ってみると細いものでもアテの部分が黒くなっていることを知りました。また、太めの樹の断面を使って木の構造を説明していただきました。形成層がグレーの色ではっきり分かり、その外側が繊維の詰まった樹皮ですが和紙の原料になる木は樹皮の割合が多いらしいです。そしてガンピにはリグニン(植物の細胞壁を硬く強くする成分)がほとんど含まれていないことが、長期の保存に適している理由の一つとのこと。パルプでは薬品を使ってリグニンを除去しなければいけないので劣化が早いのだそうです。
念入りに選ばれたガンピの樹を使ってどんな分析をされるのでしょう。樹木としてのガンピの特性を学ぶことができ、大変良い機会になりました。
親子を対象とした「森のムッレ自然教室」がナシオン創造の森にて行われ、子ども7名と保護者(スタッフ含む)4名、育成会からは3名の応援スタッフが参加しました。
森を駆け回ったり、みんなで穴のあいた葉っぱ探しをしてどんな虫がどんなふうにあけたのかを観察したり、出くわした虫に触れてみたり。
今回のムッレ教室でのテーマは「光合成」。子どもにも理解しやすいように、光合成の仕組みを紙芝居風にして伝え、「クロロフィル」という言葉を覚えて貰うのがめあてです。葉っぱの中で行われていることを「森のコックさん」に見立て、クロロフィルのコックさんが水や太陽の光や二酸化炭素を材料に養分を作る様子を子どもたちに体験してもらいました。そして学び終わった子どもたちにはムッレさんから、プレゼントが贈られました。
新緑の美しい森で、お天気にも恵まれ、何もかもがキラキラした一日になりました。次回のムッレ教室も楽しみですね。
会員14人+体験のご一家3人の総勢17人で、2か所に分かれ、シダ刈り班とアベマキ処理班に分かれての活動でした。
シダ刈り班の活動場所は5区(ヒノキ林の手前)。もとは広場になっていたはずのエリアがシダ類で覆い尽くされていましたが、3チーム12名で必死にウラジロやコシダを刈り、2時間ほどで、かなり広場らしさを取り戻せたと思います。
ご両親と一緒に特別参加してくれた小学3年生の男の子が、刈ったシダの山の上に乗って、沢山積めるようにぺしゃんこに踏みつぶしてくれて大助かり! 5月のトライやる・ウィークに来てくれる中学生達が気持ちよく作業できますように。(T)
チェーンソー班の5人は、下の棚田の伐木処理の続きをしました。大きくて硬いアベマキを玉切りするのは一苦労、腰は痛いわ、腕はガチガチ、明日は全身筋肉痛です。
チェーンソー作業後は、刃を外して鋸屑を取り、中を綺麗にします。刃を戻したら丁寧に目立てをして次の使用に備えます。チェーンソー初心者の私も今日はなんとか一人でお手入れ完了できました。次回のチェーンソーの切れ味が楽しみです。(K)
環境省は全国で500か所の「生物多様性保全上重要な里地里山」を選定しましたが、ナシオン創造の森がその一つに選定されました。
西宮市のHPでも紹介されています。
育成会結成から10年目にこのような里山に選ばれたことを光栄に思っています。
これからも整備作業に励み、ナシオン創造の森が次世代に受けつがれるよう頑張って参りたいと思っています。