「ナシオン創造の森」は、古くより西宮市北部地区の里山として利用されていた山林ですが、ニュータウン建設と共に放置林となっていました。住宅地に隣接する森を住民自身の手でお世話しようと2007年に当会が設立され18年が経過しました。
林内にはスギ、ヒノキの人工林、広葉樹林、草地、沢などの水場があり、それぞれの林分の植生に配慮しながら、「みどり豊かな森づくり」を目標に木を伐り、草を刈る活動を続けて参りました。
また地元の伝統産業の名塩和紙の原料であるガンピの育成のほか、森に学び、森を楽しむ様々な活動を行っており、最近では遠方から活動に参加する会員も増えています。
多くの方々が「ナシオン創造の森」に関心を持っていただき、一緒に森づくりを楽しめることを願っております。
2025年5月 新代表理事 濵ノ上史子
▶ 6月14日(土)8:30~11:30(定例活動) ガンピ林の手入れ(雨天時は6月16日)
▶ 6月28日(土)8:30~11:30(定例活動) 安全講習会(雨天時は6月30日)
▶ 7月12日(土)8:30~11:30(定例活動) 園路整備(雨天時は7月14日)
▶ 7月26日(土)8:30~11:30(定例活動) 園路整備(雨天時は7月28日)
・活動に興味のある方は、ぜひ体験参加してみてください。
・予定は急に変更する事がありますので、参加(見学)ご希望の方は必ず「お問い合わせフォーム」より連絡をしてからお越しください。
・道具類はお貸しすることができます。長そで長ズボン着用の上、軍手、飲物、タオルをお持ちください。
緑豊かな共生の森【ナシオン創造の森】を人と馬の力で生き物の賑わい広場に!
プログラム
9:30~ 受付開始
10:00~ オリエンテーション&手のこ伐採体験
11:30~ 馬搬実演
12:15~ 昼休憩
13:00~ ヒノキのベンチ作り
14:00~ ねぎらいタイム
15:00~ 解散
住宅地に隣接するかつての里山で、森林の保全と利活用をうまく循環させていきたいとの願いから、新たな試みとして開催にチャレンジ。森が大好きな人と馬が一緒になって、休眠中の棚田にヒノキのベンチを設置。新たな集いのひろばにしました。
そのハイライトをご覧ください。
イベント開催は多くの関係者の多大な尽力とクラウドファンディングの支援金によって実現しました。
先月のトライやる・ウイークで創造の森にやってきた中2の生徒2人のうち1人が、2人の感想入りポスターを携えてやってきました。育成会会員4人がポスターを受け取り、記念アルバムを手渡しました。
「成長感はあった?」「一番印象的だったことは?」など、押し寄せる質問に圧され気味なようすでしたが、「大小様々な木を伐る経験は貴重な経験だった」「みんな優しかったけど怒られたこともあった」「スリルのある縄ばしごが楽しかった」と丁寧な答えが返ってきました。
森にまつわる雑談も交えながら、私たちの願いも伝えました。3日間のトライやる・ウィークの活動を通じて二人にとても伝えたいと感じたことは、「社会では自分一人で生きてるのではなく、いろんな人のお世話になっている。そのことに感謝する気持ち」です。このメッセージは伝わったでしょうか。伝わったのなら、たくさんの準備や打ち合わせをした甲斐もあり、嬉しい限りです。
5月29日、例年通り、ぽぽこども園の年長組のお友達と先生総勢30名がナシオン創造の森にやって来ました。できたての森のベンチでお茶を飲んだら探検に出発です。ギター片手にリュックに鋸の森にお馴染みの先生の後を、子ども達は思い思いに寄り道したりおしゃべりしながら付いて行きました。
ヒノキの林では、木の皮を剥いだり、顕微鏡で皮や石を観察したり、いろんなものを測ったり、木を切ったりして、あれもこれもと楽しんでいました。まるで、こびとさんたちがせっせと仕事に励んでいるおとぎの森のようでした。
お別れの時、お礼の気持ちを込めてとても優しい歌をプレゼントしてくれました。まっすぐこちらを見て唄うみんなのきらきらした瞳にとても幸せな気持ちになりました。ありがとうございました。
毎年恒例となったナシオン創造の森での小学生の自然体験学習。昨年度より緑の少年団活動として進めています。今年も始まりました。第1回目は5月28日、東山台小学校3年生とその保護者有志の方々、そして育成会のメンバー、合わせておよそ100名が創造の森に集まりました。
学校から徒歩数分にあるこの森ですが、足を踏み入れたことのない方も多く、まずは森を知ってもらうために探検から始まりました。まぶしい新緑の間からふりそそぐ木漏れ日の中、育成会のメンバーの案内で各班10名ほどのグループになって森を巡ります。
初めて体験する森の小径、「ジャングルみたいや」「きれいな景色やなぁ」などの声があがります。その中で、例えばむやみに触れてはいけない木の特徴や、酸っぱい葉っぱの木があること、どんぐりの芽はどこから出るのか?とか、名塩和紙の原料となるガンピの木のひみつなど、知っておいてほしいことの説明が、実物を目にしながらなされました。このつい先日、紙漉き体験をしたばかりの3年生たちは興味深げに耳を傾け、ガンピの皮むきをしたり引っ張り合ってその強度を確かめあったりしていました。
森をひとまわりして広場に戻り、次にみんなで「葉っぱの形さがし」をしました。6種類の葉っぱが描かれた紙を手に、同じ葉っぱを探してまわります。班のメンバーで力を合わせて全種類制覇を目指し、どの班もすべての種類を見つけ出し、画用紙に貼って、全体でしっかり見せあいっこができました。その後は育成会のメンバーから、森と葉っぱの大切な役割のお話、そして子供たちからの質問&感想タイムです。「知らない葉っぱがたくさんあった」「ガンピの皮むきがおもしろかった」など、たくさん手を挙げて発言してくれました。最後は、落ちた葉っぱはどんなふうに変化していくのか、教室に置いておくのと森の土の中に埋めるのとではどんな違いがあるのかの実験です。集めた葉っぱの半分は学校に持ち帰り、残りは埋めて、冬の自然体験学習で森を訪れた時にその違いを確かめます。
1年を通して創造の森で行われる3年生の自然体験学習。この学習で、今年度にのみとどまらず、子どもたちの中にずっとこの森を愛する心が育まれることを願うばかりです。
5月25日(日)明るい森をつくるための伐採から伐った木の利活用までの森づくりを一日かけて体験する特別企画イベントを開催しました。数十年前まで里山だった創造の森で、現代の日本ではとても稀になった「馬搬」で、ヒノキの長い丸太を運んでベンチをつくり、昔の棚田を、生き物の賑わいを応援する人が集う”ひろば”に変えました。
オリエンテーション
森の入口で受付を終えた参加者は”お祭り広場”に向かい、手ノコとハサミを腰に付け、ヘルメットを被りました。時間のあった方は、創造の森の生き物たちと森の代表的な木であるガンピのポスターを見て下さったことでしょう。10時に全員集合。創造の森と育成会、企画の理由、馬搬をしてくれる山下夫妻を紹介。その後、活動時の留意事項の確認、安全指導と準備運動。創造の森では安全第一です。
午前中は曇天との予報にもとづいて、雨が降り出したら終了、無理のない範囲で参加するという方針で、草刈りを行いました。森の入口から続くドンジリ川沿いに、ドンジリ通りの草を刈った後、翌日に予定しているイベントのための最終チェック、伐採体験場所の確認を行いました。
皆、雨具を着て参加しました。
早々に雨が降り出しましたが、かなりの人数が集まり、適度に分散して作業したので、小綺麗な森の入り口ができあがりました。
翌日曜は雨も止みイベントが開催できると見込んで、草刈りの後、明日の流れをざっとおさらいし、伐採現場も確認して、11時頃、解散しました。
気持ちの良い園路が整ったことですし、皆のやる気と願いが通じて、明日のお天気、回復しますように!
明るい未来を信じるきもちで、「明日もよろしくお願いします!」と声をかけ合って解散しました。
環境省は全国で500か所の「生物多様性保全上重要な里地里山」を選定しましたが、ナシオン創造の森がその一つに選定されました。
西宮市のHPでも紹介されています。
育成会結成から10年目にこのような里山に選ばれたことを光栄に思っています。
これからも整備作業に励み、ナシオン創造の森が次世代に受けつがれるよう頑張って参りたいと思っています。