風薫る新緑の季節がやってきました。
本日の定例活動には何と18人が参加しました。近年では最多の人数です。
あと一か月に迫った「伐採&馬搬体験@創造の森」の準備作業が本日のミッションです。
イベント会場入り口付近の枯れマツの処理班、園路を塞ぐように倒れているソヨゴの処理班、馬の寝床用に棚田のササを刈って束ねる班、と言う風に3つの班に分かれました。。各班とも着々と仕事をこなして、最後は全員でイベント会場となるヒノキ林の整備に取り掛かりました。
ここは今までほとんど足を踏み入れたことのない場所なので、背の高いヒノキとサカキなどの常緑樹が多く鬱蒼としています。
森のメインルートからは離れ、今までここを活用する機会がなかったために放置されていましたが、馬搬の実演には最適な場所だと白羽の矢が立った次第です。
私たちにとって、この様な手つかずの場所を整備することで、明るく活用しやすい森に作り上げていくプロセスはとても高揚感があり、みんなの張り切る気持ちが伝わってきました。
特に今回のイベントではここで馬と人とのコラボが実現します。人一人ではびくとも動かない丸太を馬の風ちゃんが100mほど運んでくれる予定です。その際に使う馬具(ドッコイ)が引っかからないように切り株を小さくしたり、40人ほどの人が安全に風ちゃんの様子を見学できるように邪魔になる木を伐採したり、と予定していた作業を順調に済ませることができました。
連休明けには馬主さんの下見があり、細かな打合せと整備作業を積み重ねる事になります。
会の創立以来、私たちは、地域の小・中学生の学びをお手伝いしています。
5月には、中学2年生の「トライやるウィーク」があり、小学校3年生の自然体験学習も始まります。
4/21(月)は参加中学生の事前訪問で初顔合わせして、お互いの紹介やスケジュール説明、森の入口などの場所を確認しました。4/22(火)は小学校の先生方とやはり初顔合わせ、森の下見を行いました。
東山台小学校では、季節ごとに年4回、創造の森で自然体験学習をします。森の四季の変化に注目しながら、様々な植物や生き物が関わりながら森を作っていることを体験します。
塩瀬中学校に進学した生徒は、森で学んだ5年後に、「トライやるウィーク」で、創造の森を育てる側に立って、森の役割や、人の関わりの大切さを体験できることになります。
今回の中2生は小3のときに森へ来た記憶がある二人です。志望動機を聞いてみると、自然、アウトドアやウッドクラフトに興味があるとのことでした。
5年前とは違うエリアで木の伐り方を学び、実際に、5/25(日)開催の「伐採&馬搬体験@創造の森」の実施会場を会員と一緒に整えてもらう予定です。そして森で活動したからこそご褒美として楽しめるウッドクラフトやロープワークの時間もとっています。
育成会も、子どもたちと一緒に活動できる機会をとても楽しみにしています。
本日の定例活動には11名が参加しました。
毎年この時期に展望台の見晴らしを邪魔している木々の伐採を行います。前回の活動では、通常は伐採しない落葉樹のクリやコナラを思い切って伐ってしまいました。そして残したヤマザクラが今日はかわいらしい花を元気に咲かせていました。
今日の活動では、成長の勢いが凄まじいヤマナラシやアラカシの伐採を手がけました。なんと言っても急勾配の斜面でチェーンソーを構えると、足がズルズル滑り落ちます。安全な立ち位置を確保しながら狙った方向に伐倒するのは良い経験になりました。
チェーンソー伐採の場所よりもさらに下の斜面では、若手とベテランがペアを組んで、アラカシを手鋸で伐採しました。急斜面なので、ロープも使って伐った木が斜面の下に滑り落ちてしまわないように気を付けました。
また「伐ることに集中しすぎて周囲の危険を疎かにしてしまいがちです。伐るのを一旦やめて、周囲の安全を確かめたり、樹の揺れを確認することも、伐ることと同じように大切です」と、ベテランの助言もありました。
伐採後の大量の枝葉は長さを揃えて、同じ方向に積み上げますが、バケツリレーの様に皆で協力して軽快に運ぶことができ、2時間ほどの作業時間で、とてもきれいな斜面が出来上がりました。展望台からの眺めはもちろん絶景です。
4月5日(土)の春のイベントには、20人の方々にご参加いただきました。
ドンジリ通りの可憐な夙川舞桜も満開、林内のコバノミツバツツジも見頃、
お天気も上々です。林内4カ所に会員が立ち、参加の方々に森の説明をさせていただきました。
(展望台)
3月に伐採をして見晴らしが良くなった展望台から、素晴らしい景色を楽しめました。
真南の眼前に東山台の住宅地が広がっています。その先に名塩の集落や住宅地、遠方に六甲山系の東の端にある蓬莱峡も見えました。南東に目を向けると、生瀬、その先に宝塚・伊丹・豊中を望むことができ、遥か向こうに大阪市内のビル群が見えました。
振り返ると、森の入り口にはコブシの花、林内にはあちこちで満開のコバノミツバツツジが見られ、長い冬を越した清々しい春の訪れが感じられました。
(ヒノキ林)
少し開けた明るい林で、見上げたり、触って幹の冷たさを感じたり、緑の葉の香りを嗅いだり、可愛らしいヒノキボックリに触れたり。枯葉と実が降り積もった柔らかい地面を踏み、同じ針葉樹でも、スギとの違いを感じていただきました。
クロモジが咲き、若いコバノミツバツツジも多く見られ、ガンピが芽を出そうとしている一方で、ヤブツバキもまだ咲いていました。地面近くのコシダとウラジロでお子さんがヒコーキ遊びをしました。
風と葉擦れの音。ウグイス、カラ類の囀り。キツツキの音。早春の林に響き渡る音も楽しめました
(スギ林)
スギ林では、太く立派なスギと対照的に足元にある小さなスミレの花も紹介しました。
林床をきれいにすることで、毎春、スミレを楽しめます。
また石の階段と、石垣に支えられた棚田跡もあり、この狭い場所も丁寧に棚田として使っていた昔の人の営みを身近に感じていただけたことでしょう。
参加の皆さんは地図を見ながらご自身が歩いてきた道をちゃんと把握されており、次にどのルートを行こうかと考えておられました。私たちもおススメルートなど、楽しくお話させていただきました。
(ガンピの林)
名塩和紙の原料であるガンピをこの山で育てたい、という会員の思いでガンピ苗を植えた場所で、森の一番奥にあります。
以前は、常緑樹が茂り林床は暗く、もはやガンピが育たない環境に変わり果てていました。日当たりの良いこの斜面の常緑樹を伐採し、種から育てたガンピの苗を移植し、元々の森に近い状態になるように手入れをしています。
散策された皆様は、名塩和紙の材料のガンピという名前はご存知の方が多かったですが、どんな木でどんな状態で生育し、どんな風に和紙へと使われるのかの話に、興味津々で耳を傾けてくださいました。
散策を終えて、お祭り広場に戻った方には温かい飲み物で、一息ついていただきました。
アンケートのご協力もいただき、「楽しく散策できた」「他の季節にも来てみたい」「気持ちよく過ごせました」など喜んでいただけたようで、育成会一同ホッとしています。
みなさま、次の機会にもまたお越しください。
2月9日(日)に森のムッレ自然教室を開催しました。
こども14名、大人10名、スタッフ6名の参加です。
今回のテーマは『森と暮らし』
森と生活は密接に関わっていることを創造の森の森林整備のお手伝いをしてもらうことで、経験してもらう企画です。
前日の降り積もった雪はとけましたが、バケツにに張った氷を手に持つこどもたち。
みんな集合したところで、焚き火の点火式。
一番小さい3歳さんと、小学2年生が点火をしてくれました。
次にかっこいい木こりさんに変身!ロープを通したのこぎりを腰に巻き、木こりレンジャー出陣です。
のこぎりの使い方
木を切ると森にどんな影響があるか
お話を聞いたあと、ギーコギーコ
最初はノコギリ怖いと話していた子も数本切ってみると自信がついてきました。
白い木は つばき
茶色い木は さかき
こどもたちが切った木で杖をつくりました。
一人二本をミッションに
一本は創造の森に散策に来てくれる方のためにプレゼントしてもらいました。
お腹が空いたので、焚き火を囲んでランチタイム。枝にウインナーとマシュマロをさして
焚き火で炙ると、あら美味しい。
ラストは、
にんじゃシジュウカラのすけの絵本を読んで、ムッレさんからのプレゼントを受け取り
みんな笑顔でまたね。しました。
次回は3月16日(日)ファイナルパーティ
今年度最後のムッレ活動です。
色んな人が関わって下さることが、こどもたちの大きな成長へつながっています。
2月5日、去年の春から行ってきた3年生の自然体験学習の締めくくりにあたるこの日は、この冬一番の大寒波到来と重なり、恐ろしく冷え込んだ朝でした。最終回となる今回は、「冬、虫たちはどのように過ごしているのか」を学びます。
秋に訪れた時は、美しく色付いた葉や木の実を観察しました。その時見つけたフユイチゴはとても印象深かったようで、みんな声を揃えて「フユイチゴあるかなぁ?」と期待してくれていました。しかし残念ながら、もうフユイチゴの実はありません。こればかりは、また来年のお楽しみですね。
冬の訪れで森は姿を変え、葉を落とした木々と足元にはフカフカの落ち葉を踏みしめながら杉林に向かいました。
この時期は、目に見える場所には虫はいません。石をひっくり返したり、落ち葉を掘り返したり、朽木を割ったりして虫を探します。今年は猛暑のせいで夏の虫が少なく、育成会スタッフも冬の虫が見つけられるかあまり期待していませんでしたが、その心配をよそに、子どもたちはどんどん見つけていきます。ここぞと決めた場所で、徹底して捜索します。「もうそこにはおらんやろ」と思いながら見守っていると「あ!おった!いっぱいおる!!」の声。
ヤスデやムカデ、コメツキムシの幼虫、立派なオオゴキブリ、ゴミムシダマシやキマワリ、珍しいところではウスタビガの繭やコクワガタの幼虫など、次々に子どもたちによって発掘されていきます。種類こそ多くないですが、思っていた以上の成果です。
散策の後はお祭り広場に戻り、見つけた虫を全員で観察しました。
コクワガタなど甲虫の幼虫たち
キマワリ
ハサミムシ
第1回の学習の時に、集めた葉っぱの半分をネットに入れて学校の教室に置いておき、半分は森の土の中に埋めておきました。それを今日掘り起こして比べてみると、教室の葉っぱは黒く色が変わっただけでしたが、森に埋めた葉っぱはすっかり腐って土のようになっていました。森の中では、今日子どもたちが見つけた虫たちが葉っぱを食べてこの様に変化させてくれたのです。この栄養たっぷりの土で、春には新しい葉っぱが育つでしょう。森の中には「ゴミ」はありません。全てがうまく利用される事に気づいてくれたでしょうか。
寒い寒い1日、学習終了の声がかかる頃には雪が舞い始めました。子どもたち、付き添ってくださった保護者の皆様、引率の先生方もお疲れ様でした。今回の年間を通しての学習で、自然を愛する気持ちや大切にしたいという心が芽生えてくれたら嬉しいと思います。
安全に木を伐るために毎年、講師を招いての講習を行っています。
チェーンソーを扱わない者も一緒に見学しながら学びました。
木を伐る際の声掛け、周りを見る、足元は危なくないかなど、知っていることでもつい疎かになっています。講習を受けることで再確認でき今年も事故の無い活動ができるように努めて参ります。
伐った木はヒノキで良い香りがして幸せな気分でしたよ。
作業を始める前に御神木のアベマキに昨年の活動に感謝し、今年も安全に活動できるようにと祈願しました。
棚田の斜面を覆っていたネザサを刈り、刈ったネザサを束ねて立て掛けて乾燥させます。
今日は普段より多い13人の参加者で予定していた範囲のネザサを全て刈ることができました。
棚田から奥の園路に通じる通路に伸びて進入してきた枝を払い、ツルを切り取って歩き易くなりました。
今年も育成会活動をよろしくお願いいたします。