本日の参加者は12人で、前回に引き続き、ガンピの林の手入れを行いました。
6月というのに近畿地方の梅雨明け発表があり、世間は熱中症に戦々恐々ですが、森の中では時おり涼やかな風が吹き、ほっとさせてくれました。
花の時期が終わったガンピはしっかり育っており、和紙原料としての収穫に適した親指くらいの太さものが何本も見られました。特に日当たりの良い場所は生育が良いので、やはり陰を作る木の除去は重要です。ただし適度な日陰は残す用に気を配りながら、ソヨゴやエゴノキを伐採したり、樹皮を傷つけるトゲを持つニガイチゴ、サルトリイバラ、イヌツゲなどを刈り取りました。2時間ほどの作業で、爽やかなガンピの林の出来上がりです。
定例活動日の土曜が雨天だったため、本日、月曜に7名で活動を行いました。
チェーンソー班は男性3名。杉林上の枯れマツ4本を処理しました。この場所は今後も次々倒木が出現しそうです。
女性4名はガンピの林でツル、トゲ植物の除去と常緑樹の除伐を行い、半分ほどが完了し、ガンピに光がよくあたるようになりました。残りの半分の手入れは次回になります。
ガンピは、エゴノキ、コツクバネウツギ、リョウブ、ミヤマガマズミなどの落葉樹と一緒に所狭しと育っており、根からの萌芽も多く見られました。
創造の森の一番高い場所にガンピ植栽地があり、2017年に種から育てた苗を植えはじめ、種から育ったガンピ480本が植えられています。
今はもう新しく苗を植えることはしていませんが、春と秋に手入れをしています。樹皮を痛めないようにトゲやツル植物を取り除いたり、陽当たりを悪くしているコシダや常緑樹を刈り取りました。常緑樹の萌芽の勢いが強く、今日の活動は思ったより時間が掛かりました。それでも、一昨年に伐ったところから萌芽が見られ次のガンピも育っているのを見つけると嬉しくなります。
ここにはガンピと一緒にミヤマガマズミ、カマツカなど山の木々があり、それらと共に昆虫、野鳥なども見られて、手入れをしている人にとっても楽しい所です。
曇り天気ですが爽やかな森の朝はラジオ体操から始まりました。
育成会のメンバーからロープワーク、「本結び」・「もやい結び」・「てこ結び」などを教わりました。
中学生もメンバーもゆっくりと教わってもすぐには上手く出来ません。何度も練習をしてなんとか出来るようになりましたが、若い人の方が記憶力はいいので明日も覚えているでしょうね。
ロープワークの実践として「なわばしご」を作製しました。9段ありアベマキの木に取付け、中学生3人他メンバー数人が、歓声の中、ぐらぐらする「なわばしご」を登りました。次に飾り結びを楽しみました。ロープではなく紐で、五本の指を使い「石畳結び」を教わりました。
大阪からボーイスカウトの子どもたちがナシオン創造の森へ里山整備体験にきました。
子ども達7名と指導者保護者5名で、小学生はヒサカキなどの小木、高校生は直径10㎝位のソヨゴを伐採しました。普段の都会での生活環境とは異なった森の中で、和紙原料のガンピの皮むき、タラヨウの葉っぱへの文字書きなど貴重な体験も楽しんでくれました。
そして最後は、お祭り広場で段ボールとアルミ箔で簡易ピザ窯を作り、おいしいピザを堪能しました。
育成会がやきいも大会を始めたのは2008年12月20日からで、今年で15回目になります。
今日のやきいも大会にご参加いただいた皆様に2010年からと申し上げましたが間違いでした。この場をお借りして訂正いたします。申し訳ございません。
木々も色付き落ち葉が沢山落ちてやきいも日和の中、11組25名の方に焼き芋と豚汁ができるまでの間、用意したプログラムの中から各自希望の所へご参加いただきました。
前理事長の【育成会の生物多様性戦略のシナリオとしてガンピを育成し地元伝統産業名塩和紙のロマンを付加する】として始めたガンピ栽培から今年で9年が経ち、5月には育てたガンピから和紙ができました。
2014年10月樹木医の今井三千穂先生からガンピ種子の発芽から育成方法を学び、
11月には種子採集しガンピ栽培活動に取り組み、
2021年まで種子採集~苗の育成~植栽を行い2022年には枯れた所への補植をして一連の作業を終えました。
2023年4月現在は約500本が順調に育っています。
トライやるウィーク1日目午後
和紙の材料になるガンピの種を2014年に採取し種から育てた苗を2017年に整備した所に植え初めました。
予定していた植栽地に約500本程植え、一連の作業は昨年で終了しました。
植えた中には和紙の材料に使える親指ほどの太さに育ち、そのガンピを名塩和紙学習館のトライやるの実習生と育成会の実習生が採取し樹皮剥がしをしました。
樹皮を剥がすのは、けっこう力がいりますが楽しい作業でした。
和紙学習館の実習生は、このガンピを材料に紙漉きを学びます。
どんな和紙ができあがるのか、育成会はとても楽しみにしています。
暖かく、紅葉が見頃のナシオン創造の森で開催しました「やきいも大会」には27名のご参加をいただきました。
参加者は3つのプログラム
①創造の森散策
②リース作り
③ポイント巡り のうち希望の1つに参加して頂きました。
リース作りでは、紅葉の美しいもみじの下で、クリスマスリースとミニツリーを作りました。お父さんを含む大人5人と子供6人が参加して、用意した材料を使って自分の好きな飾りをしていきます。
意外な発想で個性的な作品がたくさんできました。楽しいクリスマスになるといいですね。
今年度の自然体験学習第1回目が、6月3日(金)実施されました。
爽やかな青空の下、お父さんを含む21名の保護者の方と一緒に学校を出発しました。ほとんどの人が初めての創造の森では、新緑の木々や鳥のさえずりが迎えてくれています。
おまつり広場から出発して、石段を登ったり丸太橋を渡ってヒノキ林に行き、そこで名塩和紙の原料のガンピの樹皮がとても強くて引っ張ってもちぎれないことを体験しました。
その後、スギ林や展望台に行き、途中では大きく育ったウラジロの葉っぱやクリのイガを拾って、うれしそうにおまつり広場に戻りました。
ナシオン創造の森では和紙の原料になるガンピを種から育て、整備した山に植えています。
500本ほどありますが、枯れているのが数本あり補植しました。
掘った穴に腐葉土を入れ、土が流れないようにしっかり苗を植えます。腐葉土を集めていたら
朽木の中から、マイマイカブリが驚いて飛び出してきました。
ガンピの足元にナガバノタチツボスミレが咲き、これから森は生き物達で賑やかになります。
そんな中でガンピも元気に育ちます。
ガンピの生育に支障をきたすツタ、刺を持った植物などを取り除き、
ガンピの根元が土から出ているのは土を被せ、土が流れないように整えました。
日当たり、土の状態で生育に差は出ていますが、種も沢山採取でき順調に育っています。
作業が終わって久しぶりに谷筋通りから帰るとカマツカが紅葉し、他の木も黄色く色づき、所々に種子ができていました。
植栽予定範囲の全てにガンピの苗を植え終えました。
2017年に植え始めて枯れた所へは補植をし、約550本あります。ほぼ順調に育っているので、最後に植えたガンピもこれから森の植物と一緒に元気に育つこと願っています。
雨が続き、19日振りに作業をしました。
今日は、500本ほど育っているガンピ植栽地の手入れをしました。
ガンピは和紙の原料として利用するため、樹皮に傷がつかないように、刺を持っている植物や蔦植物を取り除きます。
ニガイチゴ、イヌザンショウ、ヤマイバラ、サルトリイバラ、ナツツタ、ヘクゾカズラ、ススキなどがありました。どれも開けた日当たりの良い所に生育する植物で、ガンピを植えた初期段階の植生です。
ガンピと一緒にコバノミツバツツジ、リョウブ、エゴノキ、コツクバネウツギなども育っています。ガンピと同じまだ背丈が2mほどです。
これらの木が大きく育つと日蔭ができ、初期段階の植物は少なくなり、本来、ガンピを山で見られるのと同じような自然状態で育つように手入れをしています。
初冬の創造の森の棚田に29名の地域の方と育成会11名が集まって恒例のやきいも大会の始まりです。
寒さはそれほど厳しくなく、まずまずのお天気です。
さっそく、4つのプログラムに分かれていただきました。
1.創造の森散策
2.森林整備体験
3.木工クラフト
4.やきいも作り、飯ごう炊さん
参加の皆さんがどのプログラムを希望されるか、育成会はドキドキしながら成り行きを見守っているのですが、今年は「森林整備体験」が多い!!
これは嬉しい驚きでした。
さっそくグループに分かれて活動開始です。
今年のテーマ:森の生き物や植物に触れて、四季の変化を感じてもらう
5月28日(火) 雨 小学校視聴覚教室にて
初めての創造の森探検に行く前の日、ゲストティーチャーとして学校へ招かれました。
子ども達に「森ってどんなイメージ?」と尋ねると、アニメや絵本に出てくる動物や花でいっぱいの森を思っているようでした。
そこで、中尾理事長から“創造の森”の様子を映像を見ながら話していただきました。さあ、明日の子ども達の反応が楽しみです。
陽射しは強いでしたが、木陰に入ると爽やかな日でした。
今日で木を伐る体験は午前で終わりました。
すっかり上手に木を伐ることができ、その様子を彼らの校長先生、理科を担当されて
いる先生が見に来られました。彼らの健闘ぶりにエールを送られ、写真を先生に撮っていただいて嬉しい笑顔で答えていました。育成会の活動を先生にご紹介させていただき、
環境学習を行うことができる環境が整ってきたことやガンピ栽培地もご覧いただきました。
午後からは、カマを使って小鳥通りの階段の草を刈り、落ち葉が積もって歩きづらくなっていた所を熊手できれいに掃きました。
5月後半に予定していた今年度最初の自然環境学習は、3回も雨で順延になりました。
そこで、6月20日(水)、この日も雨でしたが“創造の森ってどんなところ?”という子ども達の期待に応えて、
ゲストティーチャーとして話をする事になりました。
昨日の雨から一転、快晴でした。
朝のうちはまだ草木も雨に濡れて歩くと靴が濡れたり、落ち葉で滑ったりしましたが、作業が終わるころには、乾燥して気持ちの良い日でした。
今日は、作業実習の最終日です。7区の「中通り」から、北に向かった「尾根筋通り」まで残りの約10m位の伐採を行いついにガンピ畑前まで見通せるほどの「ショート・カット」が完成しました。
昼からは学校の先生も見学に来られ、生徒たちは最後の気力を振り絞って(?) 樹を伐っていました。
それにしても生徒たちはわずか3日間で伐採作業にも慣れて、安全にも十分注意し、更にみんなで協力して最後まで頑張ってくれました。
毎年恒例のやきいも大会は、持ってきていただいたサツマイモを、森林整備で伐った木を薪や柴として利用して焼き、ヤキイモができるまでの間にいろいろなプログラムを用意してきました。
創造の森の尾根近くの森を整備し、4月に種から育てたガンピの苗を植えました。
将来は、和紙の原料として使うことを目的に栽培しています。しかし、植えたのはいいが、これでいいのか?
わからないことばかりでした。そこでガンピ栽培を確立された今井三千穂先生に岐阜県からお越しいただき「ガンピ勉強会」をいたしました。
ガンピのことを学ぶのだから、材料として和紙を漉いていらっしゃる方々にもお越しいただきご意見をお聞きしました。
まずは、今井先生が福井県美浜町菅浜のガンピ栽培をご指導なされているお話しをお聞きしました。
かつて菅浜のガンピは有名な和紙の原料産地で、再び和紙を栽培していこうとする取り組みでした。この中で栽培についての注意点など詳しく教えていただきました。
先月、植生調査地B区で調査したガンピ生育調査の確認作業と、
柿の木坂のウラジロ刈りをしました。
背丈ほどあったウラジロを刈って歩きやすくなり、秋の野草も見ることができます。
生き物が沢山活動していると思われるような初夏の中で、「兵庫県人と自然の博物館」主任研究員 橋本佳延先生をお迎えし、「生物多様性」講演会を開催しました。
参加者31名を迎え、「生物多様性」って何?
複雑に絡み合った沢山の生き物の関係を解きほぐすように先生はわかりやすく説明していただき、このことを基本にして身近にある里山の多様性についてもお話しいただきました。
今日から本格的な伐倒作業の体験です。
皆の体調を確認後、準備体操をして作業現場の第4区に向かいました。
会員は小休憩しながらですが、さすが若い中学生は一気に4区まで行き着きました。
和紙の材料となるコウゾやミツマタは栽培が容易ですがガンピの栽培は難しく、野山で自然に育ったガンピを採取して使われています。昨年9月のブログでもご紹介しましたが、この気難し屋のガンピを育てるようになった経緯をお話しします。
今日、定例活動以外に久しぶりに山に入りました。
そこでドンジリ通りに移植した今井先生からもらったガンピが薄緑色の蕾を付けたのを見つけました。
写真では少々分かりにくいですが、あと1週間もすれば黄色い花が咲くと思います。
皆さん気を付けて見守ってやって下さい。
樹木医・今井三千穂先生は、福井県総合グリーンセンターの元研究部長で、現役時代から、ガンピのタネの発芽、ガンピ苗の栽培など、研究を続けてこられ、これまで困難であったガンピの人工栽培を可能にされた福井県の研究者です。
9年前にリタイヤされた後、ガンピ栽培だけでなく、気比の松原の松の保存などの指導に活躍されておられます。
6/17、朝からガンピの生育をチェックする為、調査区に行きました。
するとどうでしょう。調査区の中に、キツネの成体と思われる頭部の白骨があるではありませんか。
頭部と下顎の白骨が1mほど離れて、揃ってありました。どちらもきれいに歯が残っています。
ただ、胴体の方が周りには見当たりませんでした。
ですから、
①この動物は他の場所で大きなクマに襲われて食べられて、頭部分を発見地に捨てられたのか、あるいは、
②この動物が腹を空かせて他の場所で倒れて死亡し、胴体部分を他の動物に食べられて、頭の部分を発見地に捨てられたのかもしれません。
ナシオン創造の森ではクマは見かけたことがありませんから、恐らく可能性は②だと思います。
写真1.発見当時の現場。真ん中の剪定ばさみは大きさを見るために置きました。
昨日の雨で森は一気に芽吹きました。
クロモジの花満開。 激写!!
春で~す!!
ヒサカキの匂いに混じっていろいろな香りがしてきます。
この夏で一番気温が高い日でした。
木を伐っていても集中力が続かず、枯木、ソヨゴ、ネズミモチ、カナメモチの細い木を伐って整理して1時間ほどで作業を終えました。この後、まだ余力が少し残っている者だけで森の中を30分ほど散策しました。
昨年の秋の植物調査で発見したガンピの稚樹、今年の春の調査では、更に多くの稚樹が芽を出しました。
育成会では、それらすべてにNo.を付けて見守ることにしました。
7/11の観察では、芽を出したが枯れてしまったものもあるが、殆どは大きく成長していました。高さ1m位にも伸びた個体もありました。
また、調査区の外でもガンピの稚樹が生えてきていました。
40~50年前には、調査区Bのあたりに、たくさんのガンピ成木が生えていて、その後、東山全体が住宅開発業者の手に渡り、森の手入れがされなくなり、里山から放置林になって、常緑樹が優先する森に変わってしまいました。そのためにガンピも常緑樹の陰で減少して行ったものと思われます。しかし、ガンピが生前に作ったタネは地面に落ち、地中でじっと眠っていて、環境が発芽に適するように整ったので発芽してきたのでしょう。
私たちが植生調査の為、調査区Bは常緑樹をすべて切り倒したので、冬季には地面に太陽光が届き、地中温度も高くなって地中の微生物生態系が、ガンピが発芽できる状態になったので、昨年発芽して来たものと考えられます。